家事従業者は性別による違いがあるのか(主夫と主婦)?

 家事従事者の休業損害は、性別ではなく、実際に家族のために家事労働を担っていたかという実態に基づいて検討します。

 家事分担のあり方は多様化しており、男性が主に家事を担うケースでも、家事労働の実態があれば損害評価の対象となり得ます。

 したがって、古い統計や性別による固定的な説明ではなく、家事の内容、家族構成、事故前後の生活状況を具体的に整理することが重要です。

専業主夫の方が交通事故に遭い、家事を 行えなくなった場合、その休業による損害は、専業主婦の方と同様、賃金センサスによる全年齢平均の平均賃金を元に計算します。

しかし、 基礎収入は、最新の賃金センサスや裁判実務を踏まえ、事案に応じて検討します。

 性別だけで機械的に差を設けるのではなく、家事労働の実態をもとに評価する必要があります。

これは男女差別となりますので、主夫業は主婦業と同視し、男性であっても、女性の平均賃金で計算するのが裁判所での通例となっています。

 保険会社から家事従事性を争われる可能性もあるため、事故前に担当していた家事の内容、時間、家族の生活状況等を具体的に立証することが重要です。

さらに、主夫業の方は保険会社からその認定に疑義を呈されることがあります。

つまり、主夫業ではなく無職者なのではないかという主張です。

これに対しては家事労働に従事していたことや就職活動をしていないことなどの証拠を挙げて反論していくことになります。

ただし、主たる家事従業者が他にいて、その補助を行っているような場合は、従たる家事従業者として実態を考慮した減額の可能性があります。

いずれにせよ、正確な実態の主張・立証が必要となります。


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