個別事情によって過失割合が修正されることがある
過失割合は、基本過失割合に事故の個別事情である「修正要素」を加味して決定されます。実務では、被害者に有利な事情が十分に反映されているかが争点になることがあります。
本記事では、修正要素の種類と、被害者の過失割合を減らせる可能性について解説します。
1. 修正要素とは
修正要素とは、事故の個別事情を反映して基本過失割合を加算・減算する要素です。判例タイムズに掲載されており、裁判実務でも広く用いられています。
2. 被害者の過失を減らす修正要素(有利な修正要素)
被害者に有利に働く主な修正要素として、加害者に著しい過失や重過失がある場合、事故類型に応じて10%または20%程度の修正が検討されることがあります。もっとも、具体的な修正幅や当てはまる事情は事故の態様ごとに異なります。
そのほか、事故類型によっては、合図不履行、夜間であること、被害者が児童・高齢者・身体障害者であることなどが修正要素として考慮されることがあります。どの事情がどの程度反映されるかは、類型ごとの基準を確認する必要があります。
3. 被害者の過失を増やす修正要素(不利な修正要素)
被害者に不利に働く修正要素もあります。被害者側に前方不注視がある場合、被害者が幹線道路から狭い道路に出る際の事故などでは、被害者の過失が加算されることがあります。
4. 保険会社が修正要素を適用しないケース
交渉では、まず基本過失割合が示され、個別事情の反映が十分かどうかが争点になることがあります。加害者の速度超過や前方不注視などがうかがわれる場合には、ドライブレコーダーや実況見分調書などを踏まえて、修正要素の適用を検討することが重要です。
被害者としては、事故の状況を正確に把握したうえで、適用されるべき修正要素が反映されているかを確認することが重要です。ドライブレコーダーの映像や実況見分調書は、修正要素の立証に有効な証拠となります。
まとめ
修正要素を適切に主張することで、被害者の過失割合を下げられる可能性があります。提示された過失割合に個別事情が十分反映されているか分からない場合は、弁護士に相談することが有効です。
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