積極損害のうち治療費は、原則として実費全額が賠償請求の対象になります。
ただし、場合によっては、必要性と相当性が争われるケースがあります。
主な問題としては、以下のものが挙げられます。
1 医師による治療費の支出の妥当性が問題とされるケース
① 過剰・濃厚診療、高額診療
② 特別室料の必要性
③ 症状固定後の治療費
④ 事故による傷害の治療費以外の医療関係費用(たとえば、受傷を原因とする中絶費用等)
2 医師の医療行為以外の費用
⑤ 鍼灸、マッサージ費用、温泉療養費等(医師の指示・勧めなどがあれば認められやすい傾向にあります)
⑥ 症状改善効果があるとして支出された治療器具、薬品代、栄養食品等