被害者属性 | 被害内容 | 部位別後遺障害 | 後遺障害等級 | 事故態様 | 事故状況 | 賠償額 | |
受任前 | 受任後 | ||||||
給与所得者(会社員) | 10〜12級 | 顔(眼・耳・鼻・口) | 12級 | 交差点での事故 | 自動車 | 1200万円 |
以下の事例は、匿名性を担保するために一部を抽象化しています。実際の交通事故事案の解決例のご参考としてご参照ください。
相談前の状況
Aさん(仮名)は、ある日、自動車に乗車中、十字路交差点に進入してきた他の車両に衝突されるという交通事故に遭いました。
この事故により、Aさんは顔に重大な損傷を負い、醜状障害が残りました。
事故直後からAさんは直ちに治療を受けましたが、顔の醜状障害は完全には治癒せず、その影響は日常生活全般に及びました。
特に、醜状障害が原因で精神的な苦痛を感じることが多くなり、仕事にも支障をきたすようになりました。
Aさんは接客業に従事しており、顔の見た目が仕事の評価に直接影響する職種であったため、その影響は顕著でした。
加害者側の保険会社は、後遺障害逸失利益に関して支払いを渋り、その認定自体に異議を唱えました。
具体的には、Aさんの後遺障害がどれほど労働能力に影響するのか、またその喪失率や喪失期間について詳細に争われました。
さらに、事故の過失割合についても、保険会社はAさん側に大きな過失があると主張し、賠償金額の減額を図りました。
相談後の対応
Aさんが当事務所に相談に訪れた際、私たちはまず彼女の置かれている状況を詳しく把握し、彼女の権利を最大限に守るための方針を立てました。
まず、Aさんの後遺障害逸失利益を適切に評価するために、彼女の診断書やカルテ等を調査しました。
詳細な治療経過や手術記録、リハビリの進行状況を確認し、Aさんの顔の醜状障害がどのように進行したかを明確にしました。
その上で、女性であるAさんがこの醜状障害により受ける心理的影響や社会的影響を具体的に証明するための証拠を集めました。
Aさんの職業における容貌の重要性についても具体的に主張立証し、Aさんの労働能力喪失率とその期間について主張しました。
また、過失割合についても、事故当時の刑事記録を取り寄せて詳細に分析しました。現場の状況や目撃者の証言を元に、Aさんの過失が最小限であることを証明しました。さらに、調査会社に依頼して事故現場の再現や追加調査を行い、保険会社の主張を争うための証拠を揃えました。
これらの具体的かつ詳細な主張と立証を重ねた結果、保険会社は最終的にAさんの後遺障害逸失利益を認めざるを得なくなりました。
その結果、Aさんには1,200万円の損害賠償が認められました。
担当弁護士からのコメント
今回のケースでは、依頼者であるAさんが交通事故により顔に重度の醜状障害を負い、後遺障害等級12級に認定されました。
もっとも、醜状障害が認定されたとしても、必ずしも後遺障害逸失利益が認定されるとは限りません。
醜状障害が問題となる事案では、被害者が適切な補償を受けるためには、詳細な主張と立証が不可欠です。
特に、女性が顔に醜状障害を負った場合、その心理的影響や職業上の支障は軽視できません。
今回の案件でも、Aさんのカルテを取り寄せ、治療経過を詳しく確認することで、醜状障害が労働能力に与える影響を具体的に立証しました。
また、Aさんの職場における顔の見た目の重要性を証明し、労働能力喪失率や喪失期間についても詳細に主張しました。
本件では、過失割合についても慎重に検討し、依頼者の利益を最大限に守るために尽力しました。刑事記録や目撃者の証言を元に、Aさんの過失が最小限であることを証明し、保険会社の主張を覆すための証拠を揃えました。
保険会社との交渉は困難を伴うことが多いですが、事件記録や医療記録を精査し、適切な証拠を揃えることで、依頼者に有利な結果を導くことができます。
今回のケースでも、1,00万円の損害賠償が認められたことは、Aさんにとって大きな救いとなりました。
私たちは今後も、依頼者の方々が適切な補償を受けられるよう、全力でサポートしてまいります。
交通事故による後遺障害や逸失利益の問題でお困りの方は、ぜひご相談ください。
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