【むち打ち症(外傷性頚部症候群)】想定される後遺障害等級と主張立証のポイント

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はじめに

交通事故後に多くの方が悩む「むち打ち症(外傷性頚部症候群)」。首や肩の痛みだけでなく、重症化すると後遺障害として生活に支障をきたすこともあります。しかし、後遺障害等級が適切に認定されるためには、被害者自身が症状や経過を正確に主張し、必要な証拠を整えることが重要です。

本記事では、むち打ち症の概要、想定される後遺障害等級、主張・立証のポイント、さらには弁護士に相談するメリットについて解説します。

Q&A

Q: むち打ち症とは何ですか?

むち打ち症とは、交通事故などで首が強い衝撃を受け、頚椎周辺の筋肉や靭帯、神経に損傷を負うことで痛みやしびれが生じる状態です。正式な医学用語では「頚椎捻挫」「外傷性神経根症」などと呼ばれます。

Q: むち打ち症はどんな症状がありますか?

主な症状には、首の痛みや肩のこり、腕や手のしびれ、頭痛、めまい、吐き気などがあります。症状の重さや範囲は個人差が大きく、数日で軽快する場合もあれば、慢性的な痛みとして残る場合もあります。

Q: むち打ち症で後遺障害等級は認定されますか?

後遺障害等級が認定されるかどうかは、症状の程度や治療経過により異なります。適切な等級認定を得るためには、主張と証拠が鍵となります。

むち打ち症(外傷性頚部症候群)とは

むち打ち症は、交通事故による追突などで首が不自然に動くことで発症することが一般的です。具体的には以下のメカニズムで発症します。

  • 衝撃の受け方
    後方からの追突により、首が過度に伸びたり曲がったりすることで、靭帯や筋肉、神経が損傷を受ける。
  • 症状
    首や肩の痛み、しびれ、腕のだるさ、場合によっては神経根症状として、腕や指の麻痺が現れる。

むち打ち症の診断名は「頚椎捻挫」「外傷性神経根症」など様々であり、症状の持続性が後遺障害の認定に影響を及ぼします。

想定される後遺障害等級

むち打ち症の後遺障害等級は、症状の程度や他覚所見(医師が確認できる異常の有無)によって分類されます。主に以下の等級が該当することが多いです。

12級13号:局部に頑固な神経症状を残すもの

  • 症状
    MRIやCTスキャンで椎間板ヘルニアなどが確認され、神経学的な異常所見が認められる場合。
  • 具体例
    腕のしびれや筋力低下が継続し、日常生活や労働に大きな支障があるケース。

14級9号:局部に神経症状を残すもの

  • 症状
    MRIやレントゲンでは異常が確認されないが、事故後の経過や治療記録から医学的に症状が一貫している場合。
  • 具体例
    首や肩の痛みが長期間続き、軽作業にも支障をきたす場合。

非該当

  • 症状
    自覚症状のみで医学的な説明が困難な場合や、事故との因果関係が不明確な場合。
  • 具体例
    症状の発生時期や治療内容に一貫性がない場合。

適切な後遺障害等級が認定されるための主張立証のポイント

後遺障害等級を適切に認定してもらうためには、次のポイントを押さえて主張・立証を行うことが重要です。

1. 医学的な証拠を整える

  • 画像検査の実施
    MRIやCTを活用して神経や椎間板の状態を可視化する。
  • 診断書の記載内容
    医師に、詳細かつ正確な診断書を作成してもらうことが必要。特に、事故との因果関係が明確に記載されていることが重要。

2. 治療の継続性と一貫性を示す

  • 治療記録
    通院頻度や治療内容を詳細に記録。
  • 受診のタイミング
    事故後すぐに受診し、症状が発生した経緯を明確にする。

3. 他覚所見の有無を検証する

他覚所見がない場合でも、治療内容や経過が事故の影響を説明可能であることを主張する。

4. 生活への影響を具体的に伝える

  • 日常生活や仕事への支障
    家事や仕事がどのように制限されているか、具体例を示す。
  • 家族の証言
    症状の深刻さを裏付ける証言を用意する。

5. 書類提出に注意を払う

損害保険料率算定機構へ提出する書類に不備がないよう確認。申請書類には、診断書やレントゲン画像、治療記録を含める。

弁護士に相談するメリット

弁護士に相談することで、等級認定手続きや示談交渉をスムーズに進めることができます。

  1. 証拠収集のプロセスを支援
    医療記録や事故状況に関する証拠を効率的に収集。
  2. 適切な主張のサポート
    申請書類の記載内容を補完し、医師や保険会社との連携を円滑にする。
  3. 示談交渉や訴訟対応
    保険会社が提示する金額が低すぎる場合に適切な補償を得るための交渉を代行。
  4. 時間と精神的負担の軽減
    複雑な手続きや交渉を任せることで、被害者本人が治療に専念できる環境を整える。

まとめ

むち打ち症による後遺障害等級認定は、被害者の生活や賠償額に大きな影響を与えます。事故後は早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けるとともに、主張や証拠の準備に努めましょう。弁護士に相談することで、等級認定や示談交渉がスムーズに進むだけでなく、最大限の補償を得るためのサポートを受けることができます。

交通事故でお困りの際は、ぜひ弁護士法人長瀬総合法律事務所へお気軽にご相談ください。専門の弁護士が全力でサポートいたします。

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