高次脳機能障害に強い弁護士の探し方(専門知識・医療ネットワークの有無)

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はじめに

交通事故による頭部外傷で高次脳機能障害が発症すると、記憶障害、注意障害、遂行機能障害など複合的な認知機能の低下が生じ、日常や仕事に大きな影響が及びます。外見だけでは分からない障害のため、保険会社が過小評価して後遺障害等級の認定を厳しくするケースも少なくありません。そのような状況を打開するには、高次脳機能障害に強い弁護士のサポートが有効です。

しかし、一般的な弁護士に比べて高次脳機能障害の専門知識を持ち、さらに医療ネットワークを活用して適切な検査・診断を確保できる弁護士を探すのは容易ではありません。本稿では、高次脳機能障害に強い弁護士の探し方として、専門知識や医療ネットワークの有無をどのように確認すればよいか、また依頼するうえで注目すべきポイントを解説します。被害者と家族が的確な後遺障害認定十分な賠償を得るために、弁護士選びは重要です。

Q&A

Q1:医療ネットワークとは具体的に何ですか?

たとえば、弁護士が脳神経外科医やリハビリ施設、神経心理学検査機関と連携している状態です。被害者が適切な検査・診断を受けられるよう導き、医師との意見交換を通じて事故との因果関係をしっかり立証する仕組みです。これがあると誤診や見落としを最小限に抑えやすいメリットがあります。

Q2:ネット上で「高次脳機能障害に強い」と書いてある弁護士事務所は、どうやって裏付けを取ればいいですか?

事務所のホームページで具体的な事例を掲載しているか、過去の裁判・示談実績でどれだけ高次脳機能障害案件を扱っているかを見ます。また、面談時に「これまでに脳外傷の後遺障害で○○級を取った事例がありますか?」など、具体的な質問をして確認するのが効果的です。

Q3:依頼する前に、複数の弁護士に相見積りして比較してもいいでしょうか?

もちろん可能です。費用体系(着手金・成功報酬など)や専門性、医療連携の有無を聞き比べると良いでしょう。相手に失礼ということはありませんし、自分に合った弁護士選びのために大切なプロセスです。

解説

専門知識を見極めるポイント

  1. ホームページの解説や事例
    • 高次脳機能障害について詳細に言及し、WAIS-ⅣやWMS-Rなどの検査名や後遺障害等級を具体例とともに載せている事務所は専門度が高い可能性。
    • 解決事例として「14級→9級に認定」「1億円近い賠償を獲得」など具体的成果を示しているかも確認。
  2. 初回相談での質疑応答
    • 例えば「神経心理学的検査を知っているか?」など具体的に質問してみると良い。
    • 医療用語や後遺障害等級表について、スムーズに説明できるかが専門性を測る指標となる。
  3. 裁判・示談実績
    • 実際に高次脳機能障害の裁判例交渉例を扱い、増額に成功した事例を持っているか。
    • 医師やリハビリ施設へのアプローチで被害者の認定等級が上がったなど具体的エピソードを聞けるかどうか。

医療ネットワークの重要性

  1. 専門医・専門外来との連携
    • 弁護士が脳外傷に理解のある病院を把握しており、被害者をスムーズに紹介してもらえる。
    • 後遺障害診断書作成時に、医師と詳細に連絡を取りながら症状を漏れなく記載させられるのは大きな利点。
  2. 神経心理学検査機関との繋がり
    • 専門の臨床心理士がいる施設でWAIS-Ⅳ、WMS-Rなどを行い、結果を詳細にレポートしてくれるかどうか。
    • 弁護士がその検査レポートを保険会社への提出資料として的確に活用するための調整を行う。
  3. リハビリテーション病院・デイケア施設
    • 高次脳機能障害に特化したリハビリプログラムを持つ施設と連携し、保険会社の治療費打ち切りを防いだり、症状の長期観察で後遺障害を立証したりするケースもある。

弁護士選びの手順

  1. リサーチ
    • 「高次脳機能障害 弁護士」「脳外傷 専門弁護士」などのキーワードで検索し、複数事務所をピックアップ。
    • 弁護士ドットコムなどでの口コミや実例を参考に、事例の具体性を確認。
  2. 初回無料相談で比較
    • 資料(事故証明、診断書、MRI等)を用意し、複数事務所に無料相談を申し込む。
    • 「神経心理学的検査を受ける必要は?」など質問して専門性を見極める。
  3. 最終決定
    • 費用(着手金・報酬率)の違いや担当弁護士の説明力、対応のスピード感、医療ネットワークなどを総合評価。
    • 大手と個人事務所など比較し、自分に合った選択を。

弁護士に相談するメリット

  1. 後遺障害等級アップの可能性
    高次脳機能障害の微妙な症状を見逃さず、神経心理学検査や医師の意見書を活かして認定等級を高める。
  2. 医療ネットワーク
    弁護士が専門医やリハビリ施設と連携し、誤診や不十分な検査を回避して適切な治療と証拠を得やすい。
  3. 保険会社への対抗
    「検査なしで異常なし」と断定したがる保険会社に対して、事故との因果関係を強く主張できる。
  4. 打ち切りや介護費の確保
    長期リハビリが必要な場合でも、弁護士が治療費打ち切りを防ぎ、高度な介護費や家族介護料を損害項目に加算。
  5. 弁護士費用特約
    特約があれば自己負担を軽減して上記のメリットを享受可能。高次脳機能障害の交渉は長期化しやすいが安心して依頼できる。

まとめ

高次脳機能障害に強い弁護士の探し方としては、

  • 専門知識
    脳損傷の医学・検査(MRI、神経心理学的検査)に理解が深いか
  • 医療ネットワーク
    脳外傷専門医、リハビリ施設、検査機関と連携して適切な診断・証拠収集をサポートできるか
  • 実績事例
    ホームページや面談で具体的に高次脳機能障害案件を扱った成果を示せるか
  • 費用面・連絡体制
    着手金や成功報酬、弁護士費用特約の利用可否、コミュニケーションのしやすさ

弁護士法人長瀬総合法律事務所では、高次脳機能障害を含む交通事故案件を数多く取り扱い、脳外傷専門医等とのネットワークも構築し、被害者が的確な後遺障害認定適切な賠償を得られるよう力を尽くしています。事故後に頭部外傷が疑われるなら、ぜひ早期にご相談ください。

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