後遺障害等級認定で非該当になった場合の対処法|異議申立ての実務

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後遺障害等級認定で非該当となっても、異議申立てにより認定を覆すことが可能です。追加の医療証拠を整備し、弁護士と連携して申立てを行うことが重要です。

Q. 後遺障害等級認定の「非該当」とは何ですか?

後遺障害等級認定において「非該当」とは、自賠責損害調査事務所による審査の結果、後遺障害等級に該当しないと判断されたことを意味します。

非該当と判断される主な理由としては、提出された医療記録から他覚的所見(画像所見等)が認められない場合、症状の一貫性・連続性が十分に立証されていない場合、治療期間や通院頻度が不十分と判断される場合などがあります。特に、むちうち症のような外傷性頚部症候群では、画像検査で異常が見られないにもかかわらず症状がある場合に、非該当となりやすい傾向があります。

非該当の通知を受けた場合でも、この結果が最終的なものではありません。異議申立てという手続きにより、再度審査を求めることができます。異議申立てに際しては、初回申請時に不足していた医療証拠を補強することが成功の鍵となります。

Q. 異議申立てはどのように行いますか?

異議申立ては、自賠責保険会社に対して書面で行います。重要なのは、初回申請時と同じ資料をそのまま提出しても結果は変わらないという点です。非該当の理由を分析し、その不足を補う新たな医療証拠を追加して提出する必要があります。

具体的には、主治医による詳細な後遺障害診断書の再作成、MRIやCT等の追加画像検査、専門医による医学的意見書の取得などが有効な手段です。例えば、初回申請では高速CT撮影がなされていなかった場合、より精細な画像検査を行うことで、以前は見落とされていた異常所見が発見される可能性があります。

東京都内には、後遺障害の診断に精通した専門医療機関が多数存在します。当事務所東京支所では、医療機関との連携により、異議申立てに必要な医学的資料の収集を支援しています。千代田区岩本町の東京支所は都内各所からのアクセスが良好であり、相談者の通院先との連携もスムーズに進められます。

異議申立ての際の書面作成も非常に重要です。非該当とされた理由を正確に把握したうえで、その理由を反論する法的・医学的根拠を明確に示す必要があります。単に医療証拠を追加するだけでなく、それがなぜ非該当判断を覆すに足りるのかを論理的に説明することが求められます。

Q. 異議申立ての成功率を上げるには、どのような準備が必要ですか?

異議申立ての成功率を高めるためには、以下の準備が重要です。

まず、非該当通知に記載された理由を正確に把握してください。理由書には、どの点が不足しているかが記載されていますので、この点を重点的に補強する資料を準備します。例えば、「神経学的検査の結果が不十分」と指摘されている場合には、専門的な神経学的検査を改めて実施する必要があります。

次に、事故直後から症状固定日までの通院記録を時系列で整理し、症状の一貫性を明確に示すことが求められます。通院の空白期間がある場合には、その理由を合理的に説明できる資料も必要です。仕事の都合で通院できなかった、経済的な理由で通院を中断せざるを得なかったなど、正当な理由があれば、その説明も重要です。

さらに、神経学的検査(ジャクソンテスト、スパーリングテスト等)の結果や、MRI画像の所見について、専門医による意見書を取得することが有効です。こうした医学的根拠を添えることで、審査機関に対する説得力が向上します。

異議申立ては回数制限がないため、複数回の申立てを行うことも可能ですが、新たな証拠がない状態での再申請は実効性が低いといえます。弁護士に相談し、戦略を立てたうえで申立てを行うことをお勧めします。弁護士は、どのような医療証拠があれば認定を覆せる可能性が高いかを判断し、具体的な指示を与えることができます。

Q. 異議申立て以外の方法はありますか?

異議申立て以外にも、自賠責保険・共済紛争処理機構への調停申立てや、裁判所に訴訟を提起して後遺障害等級の認定を求める方法があります。

紛争処理機構への調停は、第三者委員会が審査を行うため、自賠責損害調査事務所とは異なる判断が示される可能性があります。ただし、調停は1回限りであるため、申立て前の準備が極めて重要です。調停を申し立てる場合には、弁護士のサポートを受けながら、最適な証拠パッケージを準備することが望ましいといえます。

訴訟においては、裁判所が独自に後遺障害の有無や等級を判断します。自賠責保険の等級認定に拘束されないため、自賠責で非該当であっても裁判所で後遺障害が認められる場合があります。東京地方裁判所には交通事故専門部が設置されており、専門的な審理が期待できます。訴訟では、医学鑑定が行われることも多く、中立的な立場の鑑定人による意見が示されます。

ただし、訴訟には時間と費用がかかることが欠点です。通常、訴訟の提起から判決までは1年~1年半を要します。その間、賠償金の支払いを受けられないため、被害者の経済的負担が大きくなる可能性があります。そのため、まずは異議申立てで対応し、それでも結果が出ない場合に訴訟を検討するというのが、実務上の一般的な進め方です。

当事務所東京支所では、異議申立て、調停、訴訟のいずれのルートについても、戦略的なサポートが可能です。東京地方裁判所が近い立地を活かし、訴訟も迅速に対応できる体制を整えています。

Q. 異議申立てを成功させるための医療証拠の集め方は?

異議申立てを成功させるためには、医療証拠の集め方が極めて重要です。以下のポイントに注意してください。

第一に、主治医と十分に相談し、詳細な後遺障害診断書の作成をお願いすることが重要です。初回申請で作成した診断書では、非該当の理由となった点が十分に記載されていない可能性があります。主治医に非該当通知を見せたうえで、その理由を反論する診断書の作成をお願いしてください。

第二に、追加の画像検査を検討してください。初回申請後に新たにMRI検査やCT検査を受けることで、以前は見落とされていた異常所見が発見される場合があります。特に、脊髄や神経根の圧迫がある場合、MRI検査は有力な証拠となります。

第三に、専門医による意見書の取得を検討してください。脳神経外科医、整形外科医、神経内科医など、該当分野の専門医に依頼することで、より説得力の高い医学的意見が得られます。東京都内の大学病院やセンター病院には、こうした専門医が多く配置されています。

第四に、通院記録や医療費領収書などの客観的な資料も重要です。これらは、症状が継続していることを示す客観的な証拠となります。治療の実績を時系列で明示することで、症状の一貫性・連続性を証明しやすくなります。

弁護士に相談すれば、医療証拠として何が必要かについて、具体的な指示を受けることができます。無駄な検査を避けながら、最も有効な証拠を効率的に集めることが可能になります。

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