むちうち損傷における後遺障害を検討する際の留意点

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はじめに

交通事故で最もよく見られる怪我の一つが「むち打ち損傷」です。事故直後に発症することが多く、数日後に症状が現れることもあります。むち打ちによる手のしびれや痛みは、生活に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、これらの症状が後遺障害として認定されるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

本記事では、むち打ち損傷についての基本的な知識から、後遺障害等級の認定ポイント、そして弁護士に相談するメリットまで解説します。

Q&A

Q1:むち打ち症で手のしびれが残った場合、後遺障害と認定されますか?

A1:むち打ち症により手のしびれが残る場合、後遺障害等級の認定対象となることがあります。一般的には「14級9号」に該当することが多いですが、症状の重篤さや日常生活への影響度合いによっては、より高い等級が認定される可能性もあります。

Q2:むち打ちによる後遺障害の等級認定にはどんな要素が考慮されますか?

A2:後遺障害等級の認定には、事故の態様、治療内容、通院頻度、画像診断結果が重要な要素となります。しびれがどの程度日常生活に支障をきたしているかも検討対象になります。

Q3:むち打ちでしびれがある場合、すぐに医師に申告すべきですか?

A3:はい、しびれや痛みを感じたら早期に医師に相談することが大切です。後遺障害等級の認定では、症状がどの時点で発症し、どの程度の治療が行われたかが判断材料となるため、医師の記録が欠かせません。

Q4:弁護士に相談するメリットは何ですか?

A4:弁護士に相談することで、後遺障害等級の取得や適正な損害賠償額を得るためのサポートを受けることができます。また、保険会社との交渉や裁判所基準での損害賠償請求も行いやすくなります。

むち打ち損傷とは

「むち打ち損傷」とは、交通事故などの衝撃で首が激しく前後に揺さぶられることで起こる損傷です。主に首の筋肉や靭帯、椎間板などが損傷することが多く、医学的には「頸椎捻挫」や「頚部挫傷」として分類されます。

むち打ち損傷は、軽度な事故でも発生することがあり、症状が長引くケースも多々あります。事故直後は痛みが軽度でも、数日から数週間経ってから症状が現れることもあるため、事故後の適切な経過観察が必要です。

むち打ち損傷でよくみられる症状

むち打ちによる症状は多岐にわたります。以下に、代表的な症状を挙げます。

  • 首の痛み
    首の可動域が狭まり、動かすと痛みが強くなる場合があります。
  • 肩や背中の痛み
    衝撃によって周辺の筋肉や靭帯も損傷し、肩や背中にまで痛みが広がることがあります。
  • 手足のしびれ
    神経を圧迫することで、手足にしびれや感覚異常が現れることがあります。特に手のしびれは、むち打ち後に最も多く報告される症状の一つです。
  • 頭痛やめまい
    頸椎の異常が原因で、血行不良や神経への影響が生じ、頭痛やめまいが発生することがあります。

むち打ち損傷で想定される後遺障害等級

むち打ち損傷による後遺症が残った場合、以下の等級が認定されることが一般的です。

  • 14級9号
    頸椎捻挫や腰椎捻挫において、画像所見がないが、しびれや痛みが続いている場合に該当することがあります。最も軽い等級に該当し、日常生活には軽微な支障があるものとされます。
  • 12級13号
    他覚的所見が確認され、しびれや痛みが持続し、日常生活や仕事に一定の支障が出ている場合に該当します。

これらの等級は、医師の診断書や画像検査結果に基づいて認定されます。特に神経系統の障害や、感覚障害が後遺症として残る場合は、しびれや痛みの程度が重要な判断材料となります。

後遺障害等級が認定されるためのポイント

後遺障害等級が認定されるためには、いくつかのポイントがあります。

  1. 早期診断と適切な治療
    事故直後に病院を受診し、むち打ち症の診断を受けることが重要です。後遺障害等級は、初期の診断とその後の経過観察が重視されます。
  2. 医師の診断書と症状固定
    症状が長期化した場合、医師の診断書に後遺症が記載される必要があります。特に、症状固定時点での医師の所見が重要な役割を果たします。
  3. 継続的な通院
    治療を継続し、しびれや痛みがある場合には、その症状を医師にしっかりと伝え、診察を受け続けることが大切です。通院頻度や治療内容が後遺障害の認定に影響します。

弁護士に相談するメリット

むち打ちによる後遺障害等級の認定や損害賠償請求には、専門知識が求められます。弁護士に相談することには、以下のようなメリットがあります。

  • 適切な等級認定の支援
    弁護士が医師や専門家と連携し、後遺障害等級の取得をサポートします。後遺症が正確に評価されるよう、適切な資料の提出や主張が行われます。
  • 損害賠償額の増額交渉
    弁護士が介入することで、保険会社との交渉で有利な条件を引き出し、裁判所基準に基づいた賠償額を請求することが可能です。特に、後遺障害等級の認定が難しい場合や、交渉が難航する場合でも、弁護士の助言により賠償額が増えるケースがあります。
  • 示談交渉のサポート
    交通事故における示談交渉は複雑ですが、弁護士が代理人として交渉に当たることで、適正な和解条件を得られる可能性が高まります。

まとめ

むち打ち損傷による後遺障害は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。しびれや痛みが残る場合、適切な後遺障害等級の認定を受けるためには、事故後の早期対応や医師の診断、継続的な通院が重要です。また、弁護士に相談することで、等級認定の支援や適切な賠償額を得るための交渉がスムーズに進められます。

むち打ちによる後遺症が残る可能性がある方は、早めに弁護士に相談し、必要な手続きを進めることもご検討ください。

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