加害者側の保険会社との示談交渉の進め方(高額賠償時の注意点)

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はじめに

交通事故でご家族を亡くされた場合、加害者側(任意保険会社)との示談交渉は非常に高額で複雑な話合いになることが多いです。逸失利益や慰謝料、葬儀費用、近親者慰謝料など、請求項目が多岐にわたるため、保険会社の担当者と遺族との間で意見が対立しやすいのが現実です。

さらに、死亡事故では多額の賠償金が動くことが少なくないため、保険会社側としても簡単に高額を認めようとせず、長期交渉や厳格な審査を行うケースが珍しくありません。本稿では、加害者側保険会社との示談交渉を進める際の流れや注意点を解説し、大切な方を失った遺族が適正な賠償を得るためのポイントをお伝えします。

Q&A

Q1:死亡事故の場合、示談交渉の開始時期はいつ頃なのでしょうか?

通常、死亡事故は事故直後から保険会社と接触がありますが、示談交渉は葬儀や四十九日が落ち着き、必要書類が揃った段階で本格化することが多いです。保険会社によっては早期示談を求めてくる場合もあります。

Q2:保険会社から提示された賠償金額があまりにも低いように感じる場合、どうすればいいですか?

まずは裁判所基準での計算と比較することです。弁護士に相談し、実際の相場を把握したうえで、増額交渉を行います。保険会社の初回提示は低いことが多いのが実態です。

Q3:高額賠償の事例では何が争点になるのですか?

逸失利益(特に被害者が高収入・若年者・経営者などの場合)や、死亡慰謝料の金額、近親者慰謝料の有無などが大きな争点となります。また、加害者の過失割合も大きく影響します。

Q4:保険会社とのやり取りが精神的につらいのですが、直接話さなくてはいけないのでしょうか?

弁護士に依頼すれば、保険会社との交渉や連絡窓口をすべて弁護士が代行できます。遺族の精神的負担を大幅に軽減し、冷静かつ専門的に交渉を進められます。

Q5:示談で合意した後、追加で賠償を請求することは可能ですか?

一般的には、示談書に「清算条項」が含まれ、一度合意すると追加請求は不可能です。合意前に慎重に検討し、不備があれば修正を求めるか弁護士にチェックしてもらいましょう。

Q6:示談がどうしてもまとまらない場合、どうすればいいですか?

保険会社との交渉が決裂した場合は、裁判(民事訴訟)で争うことになります。裁判所の判断を仰ぐことで、最終的な賠償額が確定します。訴訟に進むかどうかは、弁護士との相談で決定するのが望ましいです。

解説

示談交渉の流れ

  1. 事故発生・警察による捜査
    死亡事故の場合、刑事事件として捜査が行われる。保険会社は遺族にコンタクトを開始。
  2. 葬儀の実施・各種手続き
    死亡診断書、埋葬許可などの書類準備、相続人調査などを進める。
  3. 保険会社からの連絡・賠償額提示
    早い時期に「とりあえずの提示額」がされる場合もあるが、遺族が葬儀後に落ち着いてから本格的に検討するのが通常。
  4. 遺族側での損害計算
    弁護士を通じ、裁判所基準で死亡慰謝料・逸失利益・葬儀費用などを算定。
  5. 増額交渉・合意
    保険会社の提示額が不十分なら根拠を示して交渉。合意すれば示談書を作成し、支払いが行われる。
  6. 不合意の場合
    裁判や仲裁機関を利用する。刑事事件の進展によっても交渉が影響を受けることがある。

高額賠償時の注意点

  1. 逸失利益の算定
    • 被害者が高収入、若年者、経営者などの場合、逸失利益が数千万円に上ることも。
    • 保険会社は「収入が不確定だった」「年齢的に働ける年数が少ない」などで減額を主張してくる場合あり。
  2. 過失割合の調整
    保険会社が「被害者にも過失があった」として過失割合を引き上げようとする。過失割合の数%の違いが何百万円もの差になる。
  3. 近親者慰謝料の有無
    配偶者・子ども・両親がいる場合、固有の慰謝料が認められやすい。加害者側保険会社は額を低く見積もる傾向にあるため、しっかり主張。
  4. 示談書の清算条項
    一度サインすると、追加請求ができなくなる。高額賠償では特に慎重にチェックし、不足があれば修正要求。

弁護士に相談するメリット

  1. 正確な損害額の算定
    死亡事故では被害者本人の死亡慰謝料、近親者慰謝料、逸失利益、葬儀費用など多くの項目を厳密に計算しなければならない。弁護士が裁判所基準で査定。
  2. 保険会社との対等交渉
    遺族が個人で交渉すると、保険会社側の専門知識に押し負けやすい。弁護士介入で対等に議論が可能。
  3. 過失割合の修正主張
    保険会社が過失を大きく主張してくる場合、弁護士が現場証拠や警察の資料を精査して被害者の過失割合を引き下げるよう主張。
  4. 精神的負担の軽減
    家族を失った遺族は心身ともに大きなダメージを受けており、保険会社と直接交渉するのは辛い。弁護士が窓口となりサポート。
  5. 弁護士費用特約の活用
    自動車保険に特約があれば費用負担がなく、早期依頼がしやすい。

まとめ

死亡事故では、損害額が数千万円以上に達することも珍しくありません。加害者側の保険会社は、このような高額賠償リスクを回避するため、示談交渉で厳しい主張を展開してくる場合が多く、遺族が精神的に追い込まれるケースもあります。

  • 逸失利益・死亡慰謝料・近親者慰謝料など多岐にわたる損害項目
  • 保険会社の提示額は裁判所基準より低いことが多い
  • 過失割合や将来介護費用などの争点も絡む場合あり
  • 弁護士に依頼することで、裁判所基準に基づく適正な賠償を獲得しやすくなる

弁護士法人長瀬総合法律事務所では、高額賠償が見込まれる死亡事故の事例にも数多く対応してきた実績があります。保険会社からの低額提示に疑問を感じた場合や、加害者の過失が大きいと考える場合など、一度ご相談いただければ適正な損害額を見極め、納得できる示談成立を目指します。

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